園芸研究所果樹研究センター③
くだものが美味しいわけ
香り
人にとって果実の香りとは、果実が食べられる状態かどうかを判断するための目安とされます。未熟な果実は一般に果実らしい香りに乏しく、成熟に伴って生理作用の代謝産物として生成されていくものなのです。
また、果実の香りもほかの食品香気と同様に多数の成分で構成されています。
うま味(コク)
果実のうま味(コク)を形成しているのはアミノ酸です。しかし、ほかの食品に比べるとアミノ酸含量は少ないのが果実の特徴です。それでもアミノ酸の種類や含有量は、果実の種類や熟度により変異がありますが、約20種類のアミノ酸を含んでいます。その中でも共通して大量に含まれるのがアスパラギンというアミノ酸です。