畜産研究所④

牛肉の美味しさと脂肪の関係

脂肪の質とは

牛肉の脂肪はパルミチン酸、パルミトオレイン酸、ステアリン酸、オレイン酸などの脂肪酸で構成されています。また、これらの脂肪酸は二重結合の数により性質が異なり、飽和脂肪酸、一価不飽和脂肪酸、多価不飽和脂肪酸の大きく3つに分けられます。このうち、不飽和脂肪酸は融点が低く、比較的低い温度で溶け出すため、不飽和脂肪酸の割合が高いほど口溶けの良い脂肪となります。しかしながら、牛肉には多価不飽和脂肪酸の割合が元々数%しかないため、脂肪の質は一価不飽和脂肪酸の中でもその9割を占めるオレイン酸の割合が高いものが良質とされるのです。