園芸研究所果樹研究センター①

くだものが美味しいわけ

果実を食べた時に美味しく感じるのは、個々の果実がもつ独特の風味によります。この風味を構成する要素として、甘味、酸味、香り、うま味(コク)、肉質などがあります。

甘味

甘味は、果実に含まれる糖類が主要成分で、一般に果実の成熟に伴って増大します。
糖の種類としては、ブドウ糖(さわやかな甘味)、果糖(あっさりした甘味)、ショ糖(自然でソフトな甘味で舌に残る)、ソルビトール(清涼感のある甘味、糖アルコールの一種)があります。その甘味の強さは、果糖が最も強く、ショ糖を1とすると、果糖;1.15~1.73、ブドウ糖;0.64~0.74、ソルビトールは0.6となっています。

糖の含量は果実の種類によって異なります。
糖の構成比も果実の種類によって異なります。