富山湾の海洋深層水-富山湾の深層水
富山湾の水塊構造
本施設でくみ上げている深層水は日本海固有水と呼ばれるものである。
図は富山湾の水塊の模式図であるが、富山湾は沿岸域の表層では河川水等の陸水の影響を受けた塩分の低い沿岸表層水、その下層に200~ 300mの厚みを持った対馬暖流系水、そして300m以深は低温の日本海固有水で構成されている。
富山湾の容積の約60%は日本海固有水で占められている。
富山湾の水塊構造
深層水の性状
富山湾の深層水(日本海固有水)の性状としては、年間を通じて低温(2 ℃以下)で水温変動がほとんどなく、塩分も安定している(34.0~34.1)こと(低温安定性)、表層の海水と比較して栄養塩が著しく豊富に含まれていること(富栄養)、有機物、細菌類が非常に少ないこと(清浄性)があげられる。